三黙堂

さんもくどう
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三黙道場とも言います。
黙っていなければ、ならない三つの場所。

 

 

 

 

  

 

 

大日経供養次第法疏
善無畏ぜんむいと言う人の大日経第7巻の講演記録。

大日経
大毘慮遮那成仏神変加持
だいびるしゃなじょうぶつじんべんかじきょうの略称。曼荼羅の作り方、真言種子など各供養法がシステム的に示された解説書。天台宗や真言宗で重視される密教に関する代表的なお経

  

 

 

 

  

 

はフォントにないので代用です。玉の変わりにを書きます。

 修行の場

大日経供養次第法疏だいにちきょうくようしだいほうしょの最後のほうに、黙然とは三処あり、一に食時、二に大小便時、三に洗浴時、とあります。そこで、それぞれが行われる場所は、談笑してはいけない三つの場所として、三黙堂と呼ばれます。

その三箇所は時代や宗派により多少異なります。
   食堂・東司とうす・浴室 または
   僧堂・東司・浴室  または
   僧堂・食堂じきどう・浴室 の三箇所です。
東司はお手洗いのことです。僧堂は座禅堂とも呼ばれます。 

いずれも威儀を身に着ける大切な修行の場として重視されています。

 威儀 いぎ or いいぎ

作法にかなった立ち居ふるまいを威儀と言います。仏教の修行では、一挙手一投足、すべての動作が他人に畏敬の念を起させるような行動が求められます。南方の方に伝わった仏教では三千、北の方に伝わった仏教では八万の威儀がある、と言われます。

例えば寝る時・起きる時・飲食の時・用を足す時・風呂に入る時、それぞれ唱える言葉と手順が決められています。一般的には、四威儀しいぎと言う言葉で表されます。

四は人の動作を行住坐臥ぎょうじゅうざがの四つに分けるところから来ています。行=歩く、住=止まる、坐=座る、臥=臥せる、の四つです。

威儀に沿った動きは、厳粛な雰囲気をかもし出します。同様に厳粛な雰囲気を出すのに役立つところから、袈裟の紐も威儀と呼ばれます。

 威儀師 いぎし

威儀師いぎしと呼ばれる指南役もあります。法要で入退場の仕方や、座る位置の案内、各役割の所作についての説明などをします。大きい法要になると、従儀師もいて役割分担することもあります。

威儀師は、はじめ威儀法師と呼ばれました。宗派によっては会行事、会役者、故実者、引頭いんとう、などと呼び名が変わります。

 東司 とうす

三黙堂の中で珍しい名前は東司です。おもに禅系のおで使われる名前です。東浄とうちんorとうじんとも言います。当初は東だけでなく、西司せいす西浄せいちんもありました。

お寺の建物や伽藍配置はシンメトリーが基本です。東は経営に関する仕事をする人達が、西は修行を指導する人達が使う場所でした。

お寺の運営は東西交代で行われていましたが、時代とともに役職が固定化され、お手洗いの名称も方位に関係なく東司に代表されるようになりました。

せいとか溷らんと言う呼び方もあります。

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