大  仏

丈六仏
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仏像の基準値、丈六じょうろく
丈六は約4.85メートル。
丈六を越えるものは、みんな大仏。
丈六の仏様をご本尊とするお堂は、丈六堂と呼ばれます。

 

 

 

由旬は距離の単位で、他の数値を当てはめる場合もあります。

車を牛で引いて、1日で進める距離、とされています。

 

 丈六 じょうろく

1丈6尺のことを、略して丈六といいます。1丈6尺は約4.85メートルと言われますが、時代によって異なります。例えば周丈六しゅうじょうろくは、約4分の3位です。周は中国の時代の名称です。

周丈六で測ると人間の倍の寸法が丈六となります。つまり坐像と人間が立った大きさが、ほぼ同じになります。そばで見ると、かなり圧倒されます。仏様の優れていることを表現する、ひとつの方法です。また、お釈迦様は人の倍の背丈があった、という話しもあります。

人間より大きいものを、すべて丈六仏じょうろくぶつと呼ぶ場合もあります。

 大仏様

丈六は仏像の基準値で、この整数分の一、または整数倍に作られることが多いのです。

観無量寿経と言うお経では、阿弥陀様の大きさを六十万億那由他恒河沙由旬なゆたこうがしゃゆじゅんとしています。桁外れの大きさです。
那由他は10の60乗、恒河沙は10の52乗、由旬は約7キロメートルです。

これを現実に表現したのが鎌倉の大仏様です。大仏=お釈迦様ないしは毘盧舎那仏びるしゃなぶつと思われがちですが、大きい仏様は、みんな大仏様なのです。

与謝野晶子さんは 「鎌倉や御仏なれど釈迦牟尼は、美男におはす夏木立かな」 と詠んでいらっしゃいますが、これは勘違いされたと思われます。

前出の阿弥陀様の例のように、本来、仏様は無限大です。しかし人々を救うために、救う対象と同じような姿で現れる、との解釈から、等身大を基準とする考え方もあります。

 毘盧舎那仏 びるしゃなぶつ

大仏様と呼ばれる、もうひとつの代表格は、奈良の大仏様です。こちらは毘盧舎那仏です。

盧舎那仏るしゃなぶつ毘盧舎那如来びるしゃなにょらい釈迦如来しゃかにょらい、この三者を分けて考える方法もありますが、同じものと考えても差し支えありません。また盧舎那、毘盧遮那は、訳した人の文字の使い方による違いです。前者が旧訳、後者が新訳です。また仏も如来も同様と考えて差し支えありません。

サンスクリット語はヴァイローチャナで、広く照らすという意味です。ここから輝きわたるもの=太陽=大日如来=光明遍照こうみょうへんじょうとなります。

摩訶毘盧遮那まかびるしゃな、大遍照如来、遍照如来も訳者による違いです。

お釈迦様=毘盧舎那仏の構図は、お釈迦様の教えや心が、太陽の光のように、よく行き渡り、すべてのものを育てる、と言う点で結ばれます。

ちなみに飛鳥大仏はお釈迦様です。

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