伽  陀

仏教の讃歌  かだ
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仏様の教えや、菩薩の徳をたたえる、仏教の讃歌。
仏教の声楽曲。
伽陀はサンスクリット語音写で、伽他、迦陀とも書きます。

 

 

総礼伽陀
我此道場如帝珠
十方三寶影現中
我身影現在其前
頭面攝足帰命禮

総礼伽陀
我此道場如帝珠
十方諸佛影現中
我身影現諸佛前
頭面攝足歸命禮

総礼伽陀
我此道場如帝珠
釈迦牟尼影現中
我身影現如来前
頭面攝足歸命禮

真宗系で使われるかなり字句の異なるもの

先請弥陀入道場
不違弘願応時迎
観音勢至塵沙衆
従仏乗華来入会

衆罪伽陀
衆罪如霜露
恵日能消除
是故応至心
懺悔六情根

 

 総礼伽陀 そうらいかだ

  我此道場如帝珠。十方三寶影現中。
  我身影現三寶前。頭面攝足帰命禮。

これは総礼伽陀とよばれる代表的な伽陀です。別掲のように宗派により字句に色々と相違がありますが、内容は、仏様をこの場にお向かえして、丁寧にお参りし、仏様の教えに従うことを誓います、と言った内容です。

伽陀は1句が4字または5字または7字で、4行の比較的発音したとき調子の良い文章になっています。原型のインドの伽陀は、韻をふんだ文章です。インドでは、お説教の後、その内容を韻をふんだ文章でリプレイするような形の説法があります。

 声明の一種 しょうみょう

伽陀は声明の一種です。日本の伽陀は漢字を音読みし、母音を延ばすように読みます。延ばした母音の部分は装飾的な、かなり長い節が付きます。

節回しは、アクセントや音の高低を基として発展したもの、と言われています。文章としては、梵語、漢語、日本語(漢文の訓読)の3種類があります。

 博士 はかせ

節回しを表す記号を博士といいます。楽譜に相当する部分です。インドでは、伽陀は学問的な雰囲気の世界から始まっていますので、発音の仕方の指導者という意味で、博士と呼ばれています。

伽陀には,法要の最初に唱える総礼伽陀、途中で唱える中間伽陀ちゅうげんかだ、終りに唱える回向伽陀えこうかだなどがあります。また天人伽陀、衆罪伽陀、などのように内容からの呼び名もあります。

文字の横にある記号が博士。音の上げ下げや強弱など、節回しを表します。文字の左右どちら側にあっても、文字に近いところが始めです。

途中に書かれているカタカナは、そこから発音が変わることを示しています。

例えばの文字なら、始めシの母音イを延ばし、ンと書かれた部分から、発音がンに代わり節を続けます。の文字なら、母音のエで節回しをし、最後にンを短く発音して止めます。

  

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