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お守り、お札、御符、この三種類を明確に分けることは難しいのですが、おおむね、お守りは持ち歩くもの、お札は奉るもの(移動しない)、御符は願いの目的によって用法や内容が色々とあり、どちらかと言うとオーダーメイド的な雰囲気があります。広義にはお守りやお札も御符に含まれます。 御符の種類は100種類以上の記録が残されています。大きく分けると、病気/出産/生育/生活/生産/人間関係/除霊/自然/戦い/その他、となります。用法としては、飲む/貼る/埋める/付ける/入れる/流す/掛ける/立てる、など多種多様です。近年では時代の変化とともに必要なくなったり、薬事法の関係で行われないものもあります。 符は大切なものなので御符と呼ばれますが、災難から身を守るので護符の字を当てることもあります。御符はお経の一節やご真言を唱えながら製作するので、呪符ともいいます。呪符はすでに在る災難を除くもの、護符は災難を予防するもの、という分け方もあります。 御符には種子(しゅじ)/お経の一節/ご真言/鬼/山/尸/日/月/星/急急如律令、などの文字が使われます。種子は大日如来とお不動様が、圧倒的に多く用いられます。お経は法華経/般若心経/金剛般若経/涅槃経/不動経/華厳経などが多く使われます。 鬼は人に害を及ぼすだけのもの、と考えられがちですが、前鬼/後鬼あるいは鬼子母神のように、強い力があるがゆえに強い味方となる要素もあります。山は宇宙、尸は先祖、日月星はそのもので、これらの組み合わせで、目的に応じた宇宙観や自然界の法則を表現します。 急急如律令の文字は、邪悪なものが良くないことをする時、正しい道に進むように教える働きをします。急の字はフォントにないのでこの字を使いましたが、一字目の急は口が付きます。律は人の行いをきちんと秩序だてるきまり。令は神仏のお告げを意味します。 御符は最後に開眼の修法をして完成します。開眼に使われるお経は、目的に応じてさまざまです。般若心経/観音経/仁王経/錫杖経/荒神呪/慈救呪などがよく使われるお経です。 |
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