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■目に見えない世界との交渉。 ■超自然的な方法によって、意図する現象を起こそうとするおまじない。 ■その行為や形式は、比較的簡単ですが、厳密さが求められます。 |
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手のひらに人と書いて飲み込み、緊張をほぐす。 どちらも、誰もが耳にしたことのある有名な方法です。前者は微笑ましい話ですが、後者は効果が無いと思っても、気持ちの良い話ではありません。 おまじないは、ある願いを実現するために、直接的または間接的に自然に働きかけ、その願いを実現させようとします。その為に色々なものに内在する、神秘的な力や霊的な力を利用します。
おまじないには、予防的なものと対症的なものがあります。天災などに関しては予防的なものが多く、人間関係や病気などでは対症的です。出産や子育て日常生活などでは、予防的なものと対症的なものが半々です。 また、人間関係や日常生活に関する事が、伝わっているおまじないの約半分を占め、次いで多いのが病気に関するものです。 日常生活に関するものでは、お酒をおいしくする、などという嬉しいものもあります。
おまじないは、特定の日、特定の時間に、特定のしぐさをするものがほとんどです。そのタイミングや場所は、陰陽道などによって決められているか、目的と関係の深い日時や場所で行われます。 予防的なものは辰巳の方角が多く、対症的なものはその対象に縁の深い方向、例えば生家のある方向などです。 しかし、時については、ほとんど明記されていない場合が多く、口伝のようです。
おまじないの方法は、身体に文字を書いたり、なにかを飲むなど直接的なものと、望む結果を模擬的に表現し、間接的に自然に働きかけ、波及効果をねらうものとに分けられます。 また、おまじないは目に見えない世界との交渉ですから、分かりやすくする為、目的に縁のある象徴的な意味をもっている物がよく使われます。 人形や履物、服など相手を象徴するものや、ほうきや箕など、目的と似た性格をもつか、その機能や形などの一部を抽象的に利用します。 ほうきを逆さに立てて、来客を早く返すなどは典型的です。なかには蚊の頭の黒焼など、入手がきわめて困難と思われるものもあります。
おまじないは定型化されている場合が多く、順序や正確さが要求されます。誤ると効果がないとされています。 また、吉凶が相対しているケースもあります。 例えば、御真言を通常とは逆に唱えることによって、通常とは逆の効果=災いをもたらせるとか、ローソクを逆に灯して吉凶を逆にする、補色を使うことにより吉凶の意味を逆にする、などです。 |
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