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■仏教で用いられる楽器のひとつ。 ■鈴を"りん"と読めば、仏壇などに置かれている、お椀状のカネ。 ■鈴を"れい"と読めば、上部に柄のついた釣鐘状のカネ。鈷鈴これいといいます。 |
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鈴の字は、りんと読むか、れいと読むか、で形が変わります。りんと読むと、お経を読む時や、お参りする際に打ち鳴らす、お椀形のカネを指します。 りんと呼ばれるものは、直径15cm位までの小型のもので、お寺に置いてあるような大型のものは、磬子けいすと呼ばれます。りん棒とか碚ばいと呼ばれる専用の棒で、打ち鳴らします。なのでりんを打ち鳴らしと呼ぶこともあります。 れいと読むと、釣鐘形のカネに柄を付けたような形になります。中には舌ぜつと呼ばれる、錘のようなものが吊るされていて、柄をもって振ると、舌が周囲にあたり音が出ます。
鈴をれいと読む場合は、金剛鈴のことを指します。金剛鈴は密教道具で、主に天台宗や真言宗で使われます。また、御詠歌ごえいかを唱える時に使われたり、巡礼者の持物ともなります。 金剛鈴には、驚覚・歓喜・説法の三つの義があるとされ、これを鳴らして、いろいろな仏様や神様を供養します。鳴らして供養することを振鈴しんれいといいます。 振鈴は、仏様や神様に対し、これからお参りしますよ、という合図であり、仏様の説法であり、お参りする人の心を戒め、眠れる仏心を呼び起こします。 柄の部分の形によって、呼び名が変わります。独鈷鈴とっこれい、三鈷鈴、五鈷鈴、九鈷鈴、宝珠鈴ほうじゅれい、塔鈴などがあります。
独鈷鈴、三鈷鈴、五鈷鈴、宝珠鈴、塔鈴、の五種類を一組として五種鈴と呼びます。金剛界の五智如来を表す、密教道具の中心的な存在です。 壇の中心に塔鈴を置き、残りの四つの鈴は、それぞれ壇の四辺の中央に置きます。 実際の修法では、このうち五鈷鈴が最もよく用いられます。 法具化された金剛鈴の場合は、鈴だけではなく、金剛杵こんごうしょといっしょに置かれることが多くなります。 |
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