|
|
■煩悩の世界を離れて、寂滅じゃくめつに帰ることを帰寂といいます。 ■お釈迦様が悟りを開かれた場所を寂滅道場といいます。 ■帰寂は現在では死の別称となりました。 |
白木の位牌では、戒名の上に新帰寂とか新帰元などと書くことがあります。古くは似たような言葉が40種類ほどありました。 通常、白木から塗りの位牌へと換えられるのは、中陰の終わる四十九日を境とします。
寂は人が亡くなったことを表します。命日などを書くとき○年○月○日寂のように使われます。また、お寺の世界では寂があって、といえば葬儀があるので、ということになります。 寂滅じゃくめつ 心の静まりかえった状態、煩悩ぼんのうの炎を鎮めた究極の安らぎ、迷いの世界を離れた悟りの境地です。この境地は涅槃ねはんとも言われます。 帰寂きじゃく 迷いの世界を脱して寂滅に帰る、ということです。寂滅に帰入するという意味で、入寂という言い方もあります。また帰元きげん、帰真、帰本、帰化などという言い方もあります。 円寂えんじゃく 修行が完成して一切の功徳を円満し寂滅したことをいいます。完全な涅槃という意味です。 釈迦牟尼仏の牟尼の部分は寂黙者じゃくもくしゃという意味で、煩悩を滅ぼした者、という尊称のひとつです。
輪廻りんねの世界が苦であるのに対し、迷いの世界を離れた境地=涅槃の世界は真の楽しい世界である、というのが寂滅為楽です。 寂滅為楽という言葉は、いろいろなお経に出てきますが、一番有名なのは涅槃経に出てくる一節です。この部分は、いろは歌の原型になった、といわれています。
|
|||||||||||||||||||||||||||||
(C) Copyright 2018 Tobifudoson Shoboin.All Rights Reserved. |